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今月のアイルランド

IRELAND THIS MONTH 今月のアイルランド
第二十二回 2006年12月  
ベルターベット BELTURBET

無数の小さな湖を有するキャヴァン州の水郷地帯。州都キャヴァンから北アイルランドのエニスキレンへ向かう国道3号線を行き、共和国最後の町がここベルターベットです。どうという事のない小さな町ですが、南北のボーダーに近いということで、独特の空気が流れています。

ボーダータウン と呼ばれる町の一つ、つまり南北の境界に近い町です。車で5分も走ると北アイルランド。そう思うせいか、醸し出す雰囲気もやや独特。町の中心の広場にある地図には、何と「両替所」なんていうのも載っていたので行ってみたのですが、普通の民家があるだけで、それらしきものは見当たりませんでした。

アーン川 のせせらぎが気持ち良い町です。そもそもがキャヴァン州は知る人ぞ知る水郷の州。湖と川が多く、釣りのメッカでもあります。すっかり冬枯れの時期ですが、それでも芝生は緑が鮮やかで、晴れれば清冽な青い水も気持ちよく感じられます。夏はクルーズの船なども通るようですが、今はたまに地元の人が河畔を散歩しているぐらいで、静かです。

カトリック教会 は、特に歴史的な価値の高い建物でもなく、大体が19世紀以降の貧しい時代に建てられた素っ気ないものが多く、ここも例外ではありません。しかしその中ではそれなりに金をかけて立派なものを頑張って作ったのかな、という感じもする教会でした。

プロテスタント教会 は、Charch of Ireland の教会であり、共和国の田舎町では大体、信者も少なく、ミサは週1回、それも集まる人も少なく、あとは観光客を含む人々の献金で何とかやりくりしているようです。ここも例外ではなく、行った時も門から閉まっていて入ることはできませんでした。ここはアルスターであり、北アイルランドも近いので、プロテスタント人口が多少は多いのかもしれませんが、それも多少程度なのでしょう。小さな町、教会の周囲はひっそりと静まり返っていました。

ドラムレーン は、ここから車でちょっと南下したミルタウンという村のはずれにある中世の教会跡です。途中で折れたらしい低いラウンドタワーがあり、史跡としての価値も一応ある筈なのですが、サインポストもなく、人に聞くか詳細な地図を持っていないと、たどりつくのも不可能な、細い道を行かなければなりません。実はさっさりも最初は道を間違えて湖の対岸に行ってしまいました。でもそのおかげで右のような写真も撮れたのでむしろ満足。

南北ボーダー です。町から3キロ。道路の線の色や引き方がこのように変わるので、どこがボーダーかは気をつけていればわかります。そして北アイルランドに入ると道路標識からアイルランド語が消え、キロ表示がなくマイルだけになり、そして共和国では2年前に姿を消した、懐かしい速度制限解除の標識が現れます。ちなみにここではボーダーという言葉を使うのが無難で、国境とは言わない方が良さそうです。

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