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今月のアイルランド

IRELAND THIS MONTH 今月のアイルランド
第三回 2004年7月  
バリーヴォーハン BALLYVAUGHAN

岩と石ばかりで草も生えない荒涼とした景観で名高い、ザ・バレン。しかし夏のバレンは意外に緑も豊かで、穏やかに観光客を迎えていました。その北部の海岸沿いにある小さな村、バリーヴォーハンとその周辺の風景をご紹介します。


バリーヴォーハン の村自体はとても小さいです。しかし、これといった町の少ないこの地域では、一つの中心地で、主要道の交わる交通の拠点でもあります。しかも海沿いの風景の良い所にあることもあり、バレンを車で回る観光客の殆どが立ち寄るので、夏はちょっと明るく華やかな感じで、活気も感じられます。港には右のように、廃船となった、アラン島へのフェリーが一隻留置されていました。下は絵になりすぎですが、実はホリデー・コテージ。こういう所を週単位で借りてゆっくり観光できる、羨ましい人々が、それなりにいるわけですね。

モンクス・パブ は、欧米のガイドブックには大概紹介されている、超有名なシーフードパブ。値段も安く、観光シーズンのお昼時には待ち時間1時間という混雑も見られます。具がたっぷりの名物、シーフード・チャウダーは、以前より器が小さくなってしまいましたが、それでも中身はケチることなく、魚介類が山のように入っていました。ほかにお勧めは、マッセル、スモークサーモン、カニの爪といったところでしょうか。

ドルメン は、バレン観光のハイライト。村からほど近いこの、ポールナブラウン・ドルメンは、バレンを訪れる観光客が必ず立ち寄る所。しかし、初めてここを訪れる人の殆どは、思ったより小さいのに驚きます。紹介されている写真の殆どが、人を入れていないから、比較するものがなくて本当の大きさがわからない。実際はご覧の通り、人がやっと入れるぐらいの大きさです。少し前まで、実際に人が入れたのですが、今回行ってみたら、回りにロープが張られていて、中までは立ち入れないようになっていました。以前は大自然の中に人為的なもの一つなくポツンとあったのですが、残念です。でも観光客が増えたので仕方ないのでしょう。
 ばかりで草一本すら生えていない、と誇張して語られるバレンですが、実際には、このバレン地域全体が石ばかりなのではありません。一口にバレンと言っても、草も木もしっかり茂っているところも沢山あります。その中にあって、この左の写真の場所は、バレンのイメージに近い、岩ばかりの世界。それでも夏ですので、岩と岩の間から草がしっかり生えています。下の写真は、手前は石ばかりですし、奥に見える丘も、中腹は岩ばかりですが、その間は結構豊かそうな牧草地や森林も広がっています。これもまたバレンの現実なのです。

ブラックヘッド がバレンの最北端。景色の素晴らしいコーストロードが、ぐるりと岬を回っています。岬なので灯台もあるのですが、これがご覧の通り、本当に小さくて可愛らしい。それなりの岬にある灯台であれば、もっと大きく、遠くからでも目立つものを想像するのですが、まあ考えてみれば、灯台はライトを発すればとりあえずの役割は果たせるわけだから、このあたりはこれで十分なのかもしれません。このあたりの道路には駐車スペースもなく、灯台自体、全く観光化されていないので、立ち寄る人も僅かです。


野草 はバレンのもう一つの重要ポイント。こういう特殊な地質ゆえ、世界でもここだけ、といった珍しい野草が育つそうです。実際は海を隔てたアラン島と共通点も多いらしいですが、ともあれ、花と植物が好きな人にも見逃せない土地です。花のピークは5〜6月とのことですが、7月の今も、岩の間から小さな花が、まさに可憐にという感じで咲いていました。

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