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今月のアイルランド

IRELAND THIS MONTH 今月のアイルランド
第四回 2004年8月  
ドラムクリフ DRUMCLIFFE

スライゴの街からほど近いドラムクリフの村は、詩人イェーツのお墓があることで有名ですが、6世紀には聖コルムキルによって修道院が開かれた歴史の地でもあります。訪れた日は暖かい夏の日で、爽やかで静かで長閑な別天地でした。


ベンブルベン は、スライゴの象徴で、テーブル山という別名もあるそうです。特異な山容は印象的で、一度見たら忘れられないでしょう。ドラムクリフはこの山の南西にあり、ここからドネゴール方面へ北上するに連れて、山の形は少しずつ変化します。右がドラムクリフの村から見たベンブルベンで、最も形が良いと言われる勇壮な姿。ここから北へ、ぐるりと回ると下のような形になります。

教会 は、とても小さくてかわいらしく、荘厳な威圧感もありません。セント・コルンバ教会という地域のパリッシュ・チャーチで、今も月に2回、ミサが行われていますが、アングリカンのため、信者も少ないのでしょう。観光客からの献金が維持のために不可欠というのは、どこも同じのようでした。

墓地 は、大小・新旧さまざまな墓石が見られます。何と言っても有名なのが、右の写真で、有名な詩人、ウィリアム・バトラー・イェーツのお墓です。予想に反して何の変哲もないそっけないお墓で、知らなければ足を止めることもなく通り過ぎてしまうことでしょう。彼は1939年にフランスで客死し、一旦はフランスで埋葬されましたが、その後、本人の遺志でこの地に移され、埋葬されました。

ハイクロス は、ここで歴史的に最も有名な遺跡で、11世紀のものと言われています。その見事な彫刻のかなりの部分が今も鮮明に残り、表裏ばかりでなく、横の面にも、色々な絵や模様が見られます。この時代の遺跡は千年前後の時を経て風化が進み、屋内の博物館などに移されるものもありますが、ここはまだオリジナルのクロスがそのままの姿で立っている、貴重なものの一つでしょう。

ラウンドタワー は、アイルランド特有の中世の建造物で、無骨な細長い塔です。ここのものは、1396年の落雷で折れてしまったそうで、下の方しか残っていません。それにしても、ずいぶん綺麗に折れたもので、折れてから600年以上も経過しているからでしょうが、これはこれで一つの完成品に見えます。このラウンドタワーは国道の向かいにありますが、ハイクロスほど人気がなく、観光客もここの前まで行く人は余りいません。

動物 が風景に見事に溶けこんでいます。夏の晴天の日だからでしょうが、心の底から長閑な気持ちになれる日で、動物たちも本当に幸せそうに見えます。思わず、いいなあ、という言葉が出てしまいそう。まさに別天地というのでしょうか、幸せな動物達に違いありません。

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