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IRELAND THIS MONTH 今月のアイルランド
第十回 2005年2月 キルベガン KILBEGGAN
キルベガンはこれといって特徴のない内陸の小さな村ですが、あれ、どこかで聞いたことがある、と思ったら、ウィスキーのブランド名に、そういうのがありました。そう、まさにそのウィスキーは、かつてこの村で製造されていたのです。今の村は、博物館が唯一その名残を語っているほかは、国道の通過点という印象が強いです。 |
ロックス博物館 が、そのウィスキー蒸留所の跡。1954年まで、ここでロックスとキルベガンの2つのブランドのウィスキーが製造されていましたが、残念ながら廃業。今はクーリーという大きな会社が他のブランドとともにダンドーク近くの大きな工場で大量生産しています。村の有志がその跡を博物館にして、その歴史を後世に残そうと努力しているそうで、今も地域のコミュニティーによる運営だそう。古いままの製造設備がそのままで、水車が実際に動いているなど、思った以上に当時の面影がしっかり残っていました。ただ、猛烈に寒かったです! | ||
キルベガン の村そのものは、とても小さいですが、ダブリンとゴールウェイを結ぶ国道6号線上にあるため、交通量は多く、時に道路を渡るのも一苦労。ちなみに村に信号機はありません。通過地点でしかない村に共通の、どことなく素寒貧とした印象が拭えませんし、アイルランドの国道上の小さな村、というのにある程度共通の印象があり、正直、あまり面白いところではないと思います。 | ||
廃墟 が結構多いな、というのが、村を歩いた印象です。主要国道の通過地点という立地は、多分あまり人気が出ないのでしょう。それに、ダブリンに通うには遠すぎるという中途半端な位置も問題かもしれません。右のように、村の中心の広場に、いきなりバンクオブアイルランドの廃墟があったのにはちょっとびっくり。 | ||
井戸 は、今でもアイルランドの田舎では現役だそうですが、このあたりはもう枯れてしまったのか、衛生上の問題か、実際に使われてはいないのでしょう。そのポンプを意図的に保存してあるものもあれば、ただ撤去しないで残っているだけのものもあります。いずれも緑色なのが、やっぱりアイルランドですね。 | ||
ブロスナ川 は、ロックス蒸留所跡のすぐ横を流れている川で、小さな川ですが水量豊富で、この水が蒸留所の原動力として水車を回しています。そして、ウィスキーの原料としての水にも使われていたわけで、それだけに今も比較的綺麗らしく、ご覧の通り、釣りをしている人も見かけました。 | ||
ゴー・メトリック がちょっとした話題。何かというと、この1月20日から、アイルランドの制限速度がマイルからキロ表示に切り替わったのです。長年慣れ親しんだ、制限速度の一律60マイルが、今度は国道100キロ、地方道80キロの二段階に分かれることになり、そのため、速度制限解除を表す円に斜めの黒線の標識が見られなくなりました。左の写真は、キルベガンの村を出る所で、その古い標識の上に、新しい100キロ制限の標識を貼り付けたのがわかります。 | ||
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