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IRELAND THIS MONTH 今月のアイルランド
第七回 2004年11月 ニューロス NEW ROSS
バロー河畔にたたずむニューロスと言えば、ちょっと詳しい人なら、暗殺された米国のケネディー大統領を想像するでしょう。そのゆかりの地であることを部分的に観光開発に取り入れながらも、静かにマイペースに発展している、おだやかな風情の町です。 |
オランダ風 町並み、と何かの本で読みましたが、どう見ても典型的なアイリッシュのタウンにしか見えませんでした。しかしアイルランド南東部は、地理的に近いフランスやオランダなどの影響が比較的濃い地域らしく、どこかにその共通点があるのかもしれません。可愛らしい建物の続く、小さなタウンセンターです。 | ||
バロー川 は、リーシュ州の山中に発し、ここニューロスで他の川を合流させて大河となり、ウォーターフォード湾で海に注いでいます。ここまで大型の船舶が入港できるため、この町は今も港町として機能しています。ご他聞に漏れず、19世紀は移民の出発港の一つ。米ケネディー大統領の曽祖父も、ここからアメリカに出発した一人です。 | ||
ケネディー大統領 は、歴代米大統領の中でも特に歴史に残る一人。その祖先の地は、町から南へ8キロほど離れた寂しい農村部にあります。車で細い道をたどっていかないと、簡単には行けません。祖先の家はちょっと復元され、夏の間は観光客に開放されていますが、この時期はクローズ。訪れる人もなく、ひっそりと静まり返っていました。 | ||
ダンブロディー という1849年当時の移民の帆船が最近復元されて、町の中心のバロー川に横付けされています。ツーリストオフィスもその隣に移転し、そこから入場できるのですが、6.50ユーロという高さに入場を諦めて、外から見るにとどめました。中は当時の大飢饉の様子も合わせて知らせる博物館になっているそうです。 | ||
1798年 は、アイリッシュ・カトリックの地位回復をかけて各地で武装蜂起が起きた年で、特に南東部ウェックスフォード州の各地ですさまじかったそうです。 この町のはずれにも、その記念碑があるということで、行ってみました。ご覧のように、輪の一つが欠けたケルティック・ハイクロスと、アイリッシュハープの碑とが、広い道路の真ん中に、十メートル余り離れて立っていました。もとよりわざわざ見に来る人もなさそうな感じです。 | ||
アパート がここ数年、都市部を中心に増えていて、アイルランド人の生活スタイルを変えつつありますが、このような田舎町でさえ、ご覧の通り、アパートの建設ラッシュ。ちょっとびっくりです。確かにバロー川を見下ろすいい立地ですが、最寄の大都市ウォーターフォードまでも少し距離があり、わざわざここにアパートを買って通勤通学することもないでしょうし、それともセカンドハウス向けなのか、そんなに需要があるのかと、ちょっと余計な心配もしてしまいます。 | ||
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