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今月のアイルランド

IRELAND THIS MONTH 今月のアイルランド
第二十五回 2007年6月  
ウェックスフォード WEXFORD

ウェックスフォード州は、農産物にも恵まれ、アイルランドでは一番降水量も少なく、他とは違った意味での豊かさをもった地方です。その州都、ウェックスフォード、夏至に近い6月のある日。空は見事に晴れ上がり、雨のイメージが強いアイルランドのもう一つの側面を端的に見せてくれました。

ハーバー・ブリッジ は、町の中心と北東部を結ぶモダンな橋で、ウェックスフォードに注ぐスレイニー川が海へ注ぐ所にかかっています。アイルランド有数の長い橋だそうで、単にウェックスフォード・ブリッジとも呼ばれます。南下してくると、渡った所が即、タウン・センターという感じです。

踏切 が、町の南に連続しています。ここは、単線の鉄道が道路と並んで海辺を走っており、境界も定かでなく、踏切などなくても、どこでも簡単に渡れてしまいます。それでもいくつかの踏切は、手動の遮断機もあり、列車が近づいてくると、係のおじさんが開閉にやってきます。列車はこのあたり、最徐行でそろりそろりと通ります。

カフェ なんてものは、そもそもアイルランドには無かった、というか、必要なかったのではないでしょうか。特にこういう田舎町では、パブが全てその役割を担っていましたから。しかしEUに加盟してはや30年余り、西側の普通の国にすっかり同化した証拠の一つとして、カフェなるものが、小さな町にも増えてきました。パブを改造した風なのもあれば、モダンなカフェバー的なものもあれば、色々です。

セルスカー修道院 は、1169年に最初のアングロ・アイリッシュ条約が締結された場所でもあり、今も町の中心に残る著名な史跡です。ウェストゲートという、城壁の西門が残っており、そこと隣接して、この廃墟がありますが、すぐ横にはモダンなアパートができていたりしますし、ウェストゲートはちょっとした博物館のようになっていて、それらのちぐはぐさもまた面白いです。

商店街 は、これが町の中心かというほど細い通りで、ここが実質、町の中心街です。19世紀の面影が今に引き継がれているので、このような姿なのだそうです。それゆえ、かわいらしい町としても人気がありますが、商品の積み下ろしなどは大変なんだろうな、とは思ってしまいます。

ウォーター・フロント は、近年モダンに整備されました。かつては殺伐とした港湾地帯そのままだったようです。天気の良い夏の夕方、こうして海辺に繰り出すのはカップルばかりではありません。様々な人が短い夏の長い日を堪能しています。これも実に、日光が貴重なアイルランドらしい光景の一つです。

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